1棟所有のメリット

<空室リスクが分散できる>
区分所有で1戸だけもつケースに比べて、戸数が多い分だけ空室リスクが分散できます。

<融資に有利>
土地分の担保があるために融資が付きやすいといえます。
同じ戸数を持つ場合、分散して持つと評価の把握に手間がかかるため、価値の低い物件は資産から除外されるなど融資審査の際に不利になることがありますが、1棟の場合は全てが資産として評価対象になるというメリットもあります。

<修繕・改修が自由にできる>
1棟が全てオーナーのものなので、建物の修繕・改修が自由に行えます。
不具合箇所を修理するという受け身の対応だけでなく、自分のコンセプトに基づいた改修もできるので、空室がある場合に減らすための積極的な手を打つことができます。
物件を再生し、満室にした上で売却するなど、事業としての出口を計画することが可能です。
土地があるので、建て替えも視野に入れることができます。

1棟所有のデメリット

<購入時の費用が高額になる>
木造アパートでも、区分所有のマンションより購入時の費用が高額になるのが一般的です。
したがって、事業の視点でのしかりとした収支計画が必要になります。

<リスクが集中する>
区分所有物件に分散投資する場合に比べると、地震・火事等の災害時や環境悪化があった場合に物件全体に影響が及ぶ可能性が高いといえます。

<修繕・改修費用は高額になる>
古い物件や管理状況の悪い物件には修繕・改修費用がかかる可能性が高いといえます。
区分所有のように室内だけでなく建物全体が対象になるので、かかる費用も当然高額になります。
住戸設備の取り換えのほか、外装のやり替えや共用部分の設備の取り換えなど、チェックする修繕項目もかなり増えることになります。
したがって、購入する建物の管理状況については充分確認しておく必要があります。

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