豊かな老後を送るには

ゆとりある老後を送るためには1億1千万円の資金が必要であるという試算があります。
普通のサラリーマンの場合、公的年金でまかなえるのは7000万円程度とのことで、こうなると、ゆとりある老後どころか、普通に生活を送るにしても足りない可能性が出てきます。
不足分は、退職金のほか、企業年金などの上乗せ年金で補いますが、それでも足りない場合には、個人で自主的に加入した私的年金で補うことになります。

多くのサラリーマンが厚生年金の上乗せ年金として加入している厚生年金基金では、長い不況によって財務状況が悪化している基金が多く、今後解散する基金が増えるであろうことが予想されています。
また、企業年金の場合、以前は一般的だった確定給付型の年金は次第に少なくなり、確定拠出型の確定給付年金は、給付額が確定しているため企業が運用リスクを負うシステムになっていますが、確定拠出年金の場合、運用については加入者の自己責任になります。
年金が多くなってきています。
最初に将来の給付額を確定しておく確定給付年金は、長い不況が続く時勢にそぐわないものになってきたからです。

したがって、年金資産として拠出する分が確定している確定拠出年金が主流になりつつあります。

私的年金としての不動産投資

個人が自己責任で資産を運用する私的年金として不動産投資がクローズアップされています。
したがって、余剰資産の運用というのではなく、普通のサラリーマンが年金として不動産投資を行うケースが増えてきたということがいえます。
ただ、年金資産の運用については、万が一失敗しても資産が減るだけですみますが、不動産投資の場合、ローンを組んで行うことがほとんどのため、運用がうまくいかなかった時の代償はかなり大きいものになる可能性もあり、そのことは頭に入れておく必要があります。