不動産投資がブームとなるにつれて「不動産投資がうまくいかない」という人も増えてきているという現状があります
不動産投資がうまくいかない人のパターンとしては、投資の目的が決まっていない状態でしっかりとした準備をせず、新築のワンルームマンションに投資してしまう、というものが多いようです。
賃貸マンションを持っていれば、家賃が入り、それでローンを返済して手元にも収益が入る、という漠然とした考えだけしか持っていない人が多いのも特徴の一つとなっています。

新築ワンルームマンションの利点としては、アパート等の1棟買いに比べれば、比較的小さな額で不動産投資が始められるということがあります。
頭金が少なくてすむ上に、すぐに毎月のリターンが望め、いずれは自分の資産になる、などのメリットを販売する不動産業者が巧みな話術で勧めてくるので、不動産投資に対する知識が少ない人には、裏に潜むリスクやデメリットがよく見えないことでしょう。
その後、完成予想図やきれいに仕上がったモデルルームを見てしまうと、着実に収益を生み出してくれるマンションの大家になるという夢ばかりが膨らんでいくのは仕方のないことだと思います。

当たり前の話ですが、賃貸マンション経営は事業です。
事業者の観点から収支を検討し、物件を選択することが必要なのであり、自分が住む家を買うのとは全く違うのです。
場所や環境にしても自分が気に入ればいいというわけではなく、10人のうち少なくとも7~8人がいいと思う物件でなくては長く収益を生み続けていくのは難しいでしょう。

選択を誤った場合、手元にお金が残らないだけでなく、最悪、費用の持ち出しが発生することも少なくありません。
こうなると、せっかく購入した物件は資産どころか負債となっていることになります。
負債となった物件は、その物件のために新たな融資も受けられず、事業の展開も望めないままの状態を続けるしかなく、その状況を打開するのは極めて難しいことであるといえるでしょう。

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