金融機関から物件価格だけの融資がおりれば、物件を頭金ゼロのフルローン（全額融資）で購入するという方法をとれることになります。
ただし、持ち込まれた物件の収益性を金融機関が優良であると評価し、借り入れをする人に基準以上の安定した収入があることが前提になります。
また、フルローンは融資する側にしてもリスクが高いものという認識があるので、事業に対する意識や心構えをアピールすることも重要になっているようです。
少し前には、金融機関がフルローンで融資することが少なくない時期もありましたが、破綻した案件が多かったため、現在ではかなりハードルが高いものとなっているようです。
＜フルローンのメリット＞
フルローンで購入することができれば、自分の資金を使うことなく資産を増やせるわけで、いわば他人の金を使って自分の金を増やすという「うまい話」になります。
自己資金がゼロなので、投資におけるレバレッジ効果としては非常に高いといえます。
＜フルローンのリスク＞
不動産投資用のローンは変動金利で借り入れることが多いため、利回りが低い物件では、借入金利が上がった場合、すぐに持ち出しが出る恐れがあります。
また、満室で資金計画を立てている場合、見かけ上の利回りが高くても空室によって持ち出しが出る恐れがあります。
フルローンの場合、頭金を用意した場合に比べて、返済期間がそれだけ長くなります。
物件が老朽化しても、当初に想定した家賃で借り手がつくかどうかも充分に考えておく必要があります。
＜リスクに備えるには＞
頭金がゼロであっても、リスクに備えた資金は用意しておく必要があります。
低金利でフルローンにできる場合には、用意した資金を頭金として入れずに、何かあった時のために手元に置いておくという考え方もあります。
万が一持ち出しが起こっても、それに対応できる資金があれば安心できます。
