流動性とは、金融資産を現金に換えられる度合いを表すもので、現金化しやすければ「流動性が高い資産」とされ、現金化しにくければ「流動性が低い資産」ということになります。
流動性リスクとは流動性の度合いが要因となるリスクのことで、流動性が高ければ流動性リスクは低くなり、流動性が低ければ流動性リスクは高いということになります。

株式やFXの場合、市場で売り注文を出せば、買い手も多数いる上に証券会社を通じて売買を行うので、比較的時間をかけずに現金化することができます。
したがって、株式やFXは流動性の高い資産であるといえます。

不動産の場合、売買は当事者間で行われるのが原則であるため、買い手が見つからないことには売買自体が成立しません。
買い手が金融機関の融資を受ける場合には、審査手続き等に時間がかかる上に融資が実行されずに取引ができないこともあります。
このように、現金化に非常に時間がかかる不動産は流動性が低い資産であり、不動産投資は流動性リスクの高い投資方法であるということがいえます。

流動性リスクに対する対策

<中長期保有を前提とした戦略を立てる>
流動性が低いので、短期の売却を前提とするのではなく、中長期の保有を前提とした購入戦略を立てる必要があります。
保有する期間、きちんとした収益を上げられる物件であるかどうかを購入時に見極めることが重要であるということです。
また、たとえ優良物件であるにしても、すぐには購入せずに価格交渉をじっくりと行うことも流動性リスクを低くすることにつながります。

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